2歳になるオスの猫ちゃんです。ほんの10秒走っただけで、口を開けてハァハァと呼吸するようになりました。以前は見られなかったことです。
それだけでなくリラックスして横になっているときも、お腹が上下する動きが速いように感じて飼い主も心配になりました。
そこで動物病院に連れていってレントゲン検査をしてもらったところ、聞かされた病名は肺水腫。幸い初期の状態だったため大事には至りませんでした。
この猫の場合は飼い主が早めに症状に気づき、病院に連れていくことができたので事なきをえましたが、そのまま放置していたら深刻な事態になっていた可能性が高かったわけです。
口を開けて呼吸するのは心配な症状
猫は基本的に鼻で「スースー」とゆったり呼吸する動物です。もちろん激しく走り回ったあとなどに「ハァハァ」と口で呼吸することはありますが(開口呼吸)、普通はすぐにゆったりとした鼻呼吸に戻ります。
暑くもなく運動もしていないのに、普段から次のような状態が見られる場合は要注意です。
- 口を開けて呼吸している。
- せわしなく呼吸している。
- 息を吸ったり吐いたりが苦しそう。
- 呼吸をするとき「ヒューヒュー」と雑音がする。
迷うことなく動物病院に連れて行ってあげてください。
舌の色を確認する
猫が口を開けて呼吸しているとき、まず確認しなければならないのが舌の色です。色の違いによって緊急度がわかるからです。
通常、健康な猫の舌の色はきれいなピンク色。運動したあとや暑いときなど、体温が上がって開口呼吸しているときは少し赤っぽい色になります。
深刻なのは青紫っぽくなってる場合です。これはチアノーゼと言って十分に酸素が取り込めていない、とても危険な状態です。
いずれにしても開口呼吸が続いてる時点で病院に連れていくことが重要です。
呼吸の数え方
猫の普段の呼吸数を知っておくことは、心配なときに数えて比較することができすので、健康管理に繋がります。
数え方は猫が安静にしている状態で、胸やお腹が上下に動く回数を数えます。目で見るだけではわかりにくいという場合は、胸やお腹に手を当てて数えても大丈夫です。
呼吸数は成猫で1分間に15~20回が目安になります。健康な猫の呼吸は規則正しくゆっくりと動くものです。
ちなみに家のレンが寝ているときに数えてみたら19回でした。思っていた以上にゆっくりなんだなと実感しました。
こんな病気が考えられる
猫が口を開けて呼吸している場合は、何らかの病気が原因で呼吸がしにくくなっている可能性があります。次のような病気が考えられます。
呼吸器の疾患
- 鼻炎・副鼻腔炎
- 気管支炎・猫喘息
- 肺炎
- 肺水腫
- 肺気腫
- 胸水
- 膿胸
心臓の病気
- 心筋症
内分泌疾患
異物誤飲による気道の圧迫
ケガや骨折などで体のどこかに激しい痛みがある。
このように呼吸困難の原因になる病気は深刻なものが多くなります。動物病院での治療費は驚くほど高額になるケースも考えられます。
いざというときに猫にできる限りの治療を受けさせてあげるために、元気なうちからペット保険で備えてあげると安心ですよ。