慢性腎不全は、猫の宿命とも言える病気です。

猫の祖先は「リビアヤマネコ」という砂漠地帯に生息する肉食獣でした。砂漠に適応するためにリビアヤマネコは、少ない水を有効に活用できるように進化していました。

すなわち、水分を余分に排出しないようにオシッコを濃縮する機能に優れた腎臓を持っていたのです。そのため、どうしても腎臓に負担がかかってしまいます。慢性腎不全は、腎臓に弱点を持つ猫の宿命とも言える病気なのです。

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慢性腎不全とはどのような病気なのか?

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腎臓は血液を濾過(ろか)して、体内で不要になった水分や物質を尿として排出する臓器です。慢性腎不全は、腎臓の機能が長い年月をかけて徐々に低下していくことで起こります。残念ながら老猫が亡くなる原因の中で最も多い病気です。

気づいたときにはかなり進行しているのがこの病気の特徴です。腎臓の機能が3分の2くらい失われてようやく症状が現れるといわれ、早期発見が難しい病気です。

一番初めに目に見えて現れる症状は、水をたくさん飲むようになり、オシッコの量が増えることです。そのためオシッコが薄くなり、ニオイもあまりしなくなってきます。食欲も元気もあるので見逃しがちですが、この段階で腎臓の機能はすでに60%くらい失われています。その後、食欲の低下、体重の減少、毛づやがなくなるなどの症状も少しずつ現れます。

慢性腎不全は進行性の病気で次第に老廃物の排出ができなくなるため、尿毒症など命にかかわる症状に陥ってしまいます。食欲がまったくなくなり、激しい嘔吐や下痢を繰り返し、体温が低下したりします。痙攣や昏睡状態に陥ることもあり、最終的に腎機能がまったく機能しなくなり亡くなってしまいます。

慢性腎不全の動物病院での治療

腎臓の組織は一度壊れると元に戻すことはできないので、慢性腎不全にかかったら完治することはありません。治療は残っている腎機能を長持ちさせて、病気の進行を遅らせることが中心になります。

腎臓に負担をかけない低タンパク・低ナトリウムの食事を与える食事療法や、脱水症状を改善するための皮下輸液、場合によっては投薬も行います。なるべく初期の段階から食事療法などを行えば、完治はしなくても長生きすることは現代の獣医学では十分に可能です。

年を取った猫ならば、多かれ少なかれ腎臓に障害を持っているということを肝に銘じて、少しでも腎不全の兆候があればすぐに動物病院に連れていってあげてください!

飼い主にできること

若い頃から腎臓に負担をかけないケアを心がけることが大切です。食事は塩分やミネラル、脂肪分を控えたバランスのよいものを与え、水をたくさん飲めるような工夫をします。

塩分の高いちくわ、カニかまなどの練り製品、煮干やジャーキー、刺身や肉といったものは極力与えてはいけません。特に塩分は小さな猫の腎臓に、物凄い負担を掛けていることを覚えておきましょう。与えないことが、本当の優しさなのです!

また、少しでも早い段階で発見できるようオシッコの量やニオイはつねにチェックし、異変を感じたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。


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