猫にくしゃみや鼻水といった鼻炎の症状が見られたら要注意です。特に子猫や老猫、病気を抱えた猫は病院に直行してあげてください。
クリプトコッカス症という厄介な病気の可能性があるからです。
クリプトコッカス症とは?
クリプトコッカス症はクリプトコッカスという真菌(しんきん カビ)が引き起こす感染症です。
クリプトコッカスは特に鳩の糞便に多く存在することが知られています。鳩によってさまざまな場所に運ばれ、その糞に含まれる菌を吸い込む空気感染によって猫にも感染するという訳です。
ただし健康な猫はクリプトコッカス症を発症することはあまりありません。
- 子猫
- 高齢猫
- 猫エイズや猫白血病などのウイルスに感染している猫
- 糖尿病などの疾患を抱えている猫
- ストレスを抱えている猫
などの免疫力が落ちている猫が発症することが多くなります。
また、クリプトコッカス症は人畜共通感染症になりますので、飼い主も免疫力が下がっているときには感染する場合もあります。
症状は?
一番良く見られるのは鼻炎の症状です。
- くしゃみや鼻水が止まらない。
- ネバネバした鼻水が出る。
- いびきをかくようになった。
- 食欲低下・元気消失
などの症状が見られると要注意です。
他にも
- 鼻の穴の周辺にシコリ(肉芽腫)ができて腫れる。
- シコリに穴が開いて膿がでてくる。
といった皮膚炎の症状が見られることもあります。
クリプトコッカスが中枢神経系に感染した場合、痙攣や麻痺、旋回といった以前には見られなかった神経症状が現れるようになります。
治療法や治療費は?
以前はクリプトコッカス症を発症すると治療は難しいと言われていましたが、最近では優れた抗真菌剤も開発されています。
この抗真菌剤の投与と平行して、表れている各症状に対して対症療法を行うという流れになります。
この病気は免疫力が落ちている猫が感染しやすいので、鼻炎の猫を病院に連れて行ったら、クリプトコッカス症とともに他の病気が発見されたというケースもあります。
治療費については
- 診察料
- 血液検査
- レントゲン検査
- 内視鏡検査
- 病理組織検査
- 薬代
で、合計167,000円という例があります。一口に16万円っていっても大金ですよね。
ご存知のように動物病院は自由診療。16万円より高い場合も低い場合もあるでしょう。確かなことは、ペット保険に入っていなければ全額自己負担になるということです。
私は16万円は大金だと思いますので、猫が初めてかかった病気の治療費の8割が補償される保険に入っています。
猫に何かあったときに、できるだけお金の心配を少なくしたいから加入しました。