すべての熱は※炎症によって起こります。猫の発熱は、体の中から異物を追い出そうとする、猫なりの防御システムなのです。
もちろん人間でも同じことが言えます。さまざまな病気が発熱(炎症)の原因となります。早め早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。
※炎症とは外傷・やけど,細菌の侵入,薬物・放射線の作用などに対して、生体に起こる防御的反応のこと。体の一部に充血・はれ・発熱・痛みなどの症状を起こす。
熱が出る(発熱)ときのチェックポイント
- からだの様子
抱っこしてみて、いつもより熱いと感じるなら、結構熱があります。
- 耳の様子
安静時に耳をさわってみて、いつもより熱い。
- どんなときに熱いか
運動をしたあとは一時的に体温が上がります。暑い場所にいて熱中症になると急激に体温が上がります。
- 呼吸はどうか
熱があると呼吸も速くなることが多くなります。
- オシッコはどうか
発熱時にはオシッコの量が減り、色も濃くなります。
- 他に症状はあるか
元気はあるか。食欲不振、嘔吐、せき、鼻水、下痢などの症状はないか
熱が出る(発熱)ときの原因として考えられる病気
猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫のクラミジア症など、一般的に猫風邪を呼ばれる病気。くしゃみ、鼻水、せきなどの症状を併発します。
暑いところに長時間いると体温が上がってぐったりします。すぐに体を冷やし、動物病院に連れていってください。
- 急性肝炎
細菌やウイルスなどの感染、寄生虫、多量の薬物摂取などが原因で肝臓に炎症が起こる。発熱、下痢、嘔吐、多尿、貧血、黄疸などの症状。
腫瘍が進行すると、炎症を起こして熱が出ます。腫瘍ができた場所によってさまざまな症状が出ます。
猫の体温の計り方
猫の平均体温は人間よりも高い38~38.5℃くらいです。猫に発熱の症状が見られたら、体温を計ってみましょう。
人間用の体温計に、汚れがつかないようにラップを巻いて、肛門に2~3cm差し込んで計ります。ラップに薄くサラダオイルを塗ると挿入しやすくなります。