人間でも猫でも食欲があるかどうかは健康のバロメーター。準備した餌を猫がおいしそうに食べてくれるのを見るのは飼い主の喜びですよね。
でも餌を食べないときもあります。
単なるわがまま?それとも病気?見極めポイントをまとめました。
見極めのタイムリミットは24時間
猫はもともと食欲にムラが出る傾向があります。餌を食べるときと食べないときの差があるのは、それほど珍しいことではありません。
ムラ食いの原因はいろいろと考えられます。
- 単なる気まぐれ、わがまま。
- 餌に飽きた。
- 何かに興奮したり怖がったりしている。
- 引っ越しや模様替えなど環境の変化。
このように猫のムラ食い自体はそれほど心配する必要はないのですが、絶食となると話は違ってきます。餌を食べなくなった猫の様子を見ても大丈夫なタイムリミットは24時間。
それ以上まったく食べない状態が続いて元気がない場合は、何らかの病気や障害を抱えている可能性があります。例えば胃腸炎などの消化器系の病気や感染症、発熱、その他の内臓の病気などですね。
いつもと変わらない様子に見えたとしても、必ず病院に連れていってあげてくださいね。
●肝リピドーシス
もし絶食状態が3日以上続いたら、肝臓に脂肪がたまる肝リピドーシス(脂肪肝)という恐ろしい病気にかかる可能性があります。
空腹状態が続くと体の脂肪が肝臓に動員されてエネルギーに変換されるのですが(代謝)、その動員するスピードが速すぎて脂肪が肝臓を覆い尽くしてしまう病気が肝リピドーシス(脂肪肝)です。
肝リピドーシスは肝不全の原因となり、最悪の場合は猫が亡くなってしまう可能性があります。
食欲はあるのに食べられない場合
もう一つ見極めてあげたいのが、食欲はあるのに食べられない状態ですね。
- 食べたい素振りを見せるのに食べられない。
- ギシギシと音を立てて食べづらそうにしている。
このような場合は口内炎や歯肉炎など、口の中の異常が考えられます。
また、せっかく食べたのにすぐ吐いてしまったり、グッタリしたりする場合は食道炎などの疑いがあります。
猫にとって餌を食べることは、寝ることと同じように大きな楽しみのはずですよね。それができないのは、とても可愛そうなことです。
早め早めに病院に連れていってあげてください。