猫の便秘の予防、あるいは解消にバターやオリーブオイルを少量与えるのは有効な方法です。ただし、くれぐれも与えすぎには注意してください。
脂質の摂り過ぎは、肥満や生活習慣病の原因になります。あくまでも少量ずつがポイントです。
また便秘の症状が現れるのは、深刻な病気が原因になっている可能性もあります。動物病院で診察を受けることが何よりも大切ですね。
猫の便秘改善に役立つもの
バターやオリーブオイルは猫の便秘の予防・解消に役立ちます。これらに含まれる油分がお腹を刺激し、腸管の潤滑油として働いて、便の滑りをよくする効果があるからです。
バターを猫の鼻の頭に少し塗ってペロッと舐めさせたり、オリーブオイルを食餌の中に少量混ぜ込んだりするのは良い方法です。
また便秘改善のためには水分補給も大切です。食物中に含まれる水分は、大腸で適量を吸収されるようなしくみになっています。
体内の水分量が少ないと、なるべく水分を便から吸収し補おうとするため、便がカチカチになってしまい、便秘の症状が発生しやすくなります。水飲み場を複数作ってあげたり、ウェットフードを取り入れたりして水分補給を心がけてあげてください。
食物繊維を摂ることも大切です。食物繊維の適度な摂取はカチカチ便の予防、腸の蠕動運動を促進させる効果が期待できます。
ただし食物繊維はあくまでも便秘の予防を目的としています。便秘の状態が長く続いている時は、食物繊維の摂り過ぎは悪影響になる場合もあるので注意が必要です。
猫に与えるなら無塩バターの方がいい
バターには、塩分が含まれない「無塩バター」と塩分が含まれる「有塩バター」という種類があります。私たち人間が、よくトーストに塗って食べたりするのは有塩バターの方です。
無塩バターは、例えばお菓子作りのときに使うバターです。なぜ、お菓子作りのときに無塩バターを使うかというと、微妙な味の調整のためにバターに最初から塩分が入っていると、それが邪魔になるからなのだそうです。お菓子の本場フランスでは、単にバターといえば料理に使用するものも含めて全て無塩バターを指すという話もあるくらいです。
話が逸れましたが、猫の便秘解消のために与えるバターは、このような無塩バターの方がいいですね。塩分の摂り過ぎは、特に猫の腎臓に負担を掛けてしまいますから。
オリーブオイルの主成分「オレイン酸」が便秘に効く
オリーブオイルが人間の場合でも、便秘解消に効果があるのは有名な話です。「オリーブオイルは自然界の下剤」とまで言われています。
便秘解消に効果があるのは、オリーブオイルに含まれている「オレイン酸」の働きによるものです。オリーブオイルの主成分である「オレイン酸」は、腸を刺激して排便を促す効果があります。
オレイン酸は腸などで消化吸収されにくいという特徴を持った成分で、便に混ざり便自体を柔らかくする上、大腸の内壁を滑らかにして便が途中で停滞しないようにする効果があるのです。
ただし、無塩バターもオリーブオイルも油の一種なので、カロリーは高めになってしまいます。たくさん飲んだから、たくさんの効果があると言うわけではありません。ましてや体の小さい猫に与えるわけですから、くれぐれも与えすぎには注意してあげてください。
【参考記事】当事者になったつもりで、読んでみてください。
>>「ペットの治療費ってこんなに高額なの?10万、20万は当たり前。」
>>「猫の医療費に備える!ペット保険加入のメリット・デメリット」