チーズスイートホームという猫マンガに、チーというとても可愛らしいいたずら子猫が出てきます。そのチーがフライドポテトを食べているシーンがあるとか・・・
もしあなたがフライドポテトを食べている時に、猫が「くれくれ!」とやってきても、けっしてあげてはいけません。チーはあくまでも、マンガに登場する猫です。実際に生きているあなたの猫とは違うのです。
塩分の摂り過ぎは猫にとって本当に危険
フライドポテトは小さな猫の体にとって塩分が高すぎます。塩分の摂り過ぎが、どうして猫にとって良くないかを説明しますね。
猫はもともと腎臓に弱点を持っている動物です。塩分の過剰摂取が続くと、血液中からナトリウムを排出するために腎臓は一生懸命にろ過作業を行います。またこのとき、ろ過機能を十分に働かせるため、自律神経が腎臓を通る血液量を増やし血圧が高くなります。
この結果、腎臓に負担がかかり、徐々にろ過機能が衰えてくるため慢性腎不全の原因になります。そうなると老廃物などを尿として排泄することができなくなり、尿毒症に陥って亡くなってしまいます。
フライドポテトは味が濃いので、あげると猫は喜ぶかもしれません。しかし、その安易な行為が、かえって猫の命を縮める原因になり得ることを、飼い主は知らなくてはいけません。
脂質の摂り過ぎは肥満に繋がる
フライドポテトは猫にとって脂質のかたまりでもあります。脂質の摂り過ぎは、言うまでもなくエネルギー過剰のために肥満の原因になります。
ただでさえ完全室内飼いの猫は運動不足気味です。運動不足の猫にフライドポテトのような高カロリーのものをたくさん与えてたら転がるように肥満猫になってしまうでしょう。
肥満もさまざまな病気の原因になります。糖尿病、肝臓病、心臓病・・・猫が「くれくれ!」と言ってきても、「ダメ!」ときっぱり拒否するのが飼い主の優しさです。
要は「与えすぎる」ことが良くない
塩分にしても脂質にしても、生物が生きていくためには絶対必要な成分です。要は与えすぎることが良くないのです。それは猫も人間も同じことです。
私の体重は約60kgです。愛猫は約3kg。1/20の体重しかありません。
1/20の体重しかなくても、「くれくれ!」とせがまれるがままに与え続ければ、マックポテトのSサイズくらいは平らげてしまうでしょう。そういうことが重なれば、猫の体にどれほどの負担がかかってしまうかは、容易に想像できることですね。
参考>>ペットの治療費の事例集