猫は毛づくろい(グルーミング)が大好きです。私たち飼い主も、毛づくろいをしている猫の可愛らしい仕草が大好きです。
しかし、「毛球症」という病気のことは、是非知っておいてください!
毛球症とはどのような病気なのか?
猫の毛球症とは、毛づくろい(グルーミング)の際に飲み込んだ自分の体毛が胃や腸の中にとどまり、吐くことも排便することもできなくなってしまう病気です。猫はたえず毛づくろい(グルーミング)をして、体を清潔に保っています。それだけでなく健康保持のため、気分を落ち着かせるため、居眠りの前後、食後、運動の後など、四六時中、毛づくろいをしています。
毛づくろいで口の中に入った抜け毛が、胃や腸の中で毛玉(ヘアボール)になるのです。うまく吐きだしたり、便と一緒に排泄することができれば良いのですが、できない場合はどんどん毛玉(ヘアボール)が体内にたまっていってしまいます。
元気そうなのに、食欲不振、吐き気、便秘といった症状が見られるときは要注意です。
病状が軽ければ、毛球除去剤を猫の口もとに塗り、ペロペロなめさせて、毛玉をできるだけ体外に排泄させるようにします。ただし、気づかずに放置して重症になってしまうと、胃や腸を切開して、直接毛玉を取り出す開腹手術が必要になる場合もあります。
大事になる前に動物病院に連れていってあげましょう。
飼い主にできること
毛球症の一番の予防は「こまめなブラッシング」です。ブラッシングをこまめにして、猫のムダ毛、抜け毛を取り除いてあげれば、それだけ飲み込む毛の量も少なくなります。
また、ストレスから不必要なグルーミングをしてしまう神経質な猫もいます。なるべく時間を見つけて遊んであげたり、おもちゃを使って運動させてあげたり、猫がストレスをためない生活を心がけてあげましょう。運動すれば胃腸の働きも活発化して便通も良くなり一石二鳥です。
いわゆる「※猫草」を与えるのも一つの方法です。ただし、猫草を与える際は獣医師が安全を確認したものを与えてください。猫にとって危険な草はたくさんあります。
また総合栄養食のキャットフードの中には、植物繊維がたくさん含まれている「ヘアボールケア」機能の高いフードもあります。そういったフードを普段から与えてあげると、胃腸のそうじがよくできて、体内の毛玉を体外に排泄させるのに役立ちます。
※猫草は、チクチクした葉が猫の消化器官を刺激して毛玉を吐き出させると言われています。