15歳のメスの猫ちゃんですが・・・
突然、寝違えたように頭を傾けるようになってしまいました。嘔吐したりフラフラ歩いたりという症状も見られて、凄く心配になって病院に連れて行ったら突発性前庭疾患と診断されました。
前庭疾患とは?
前庭とは耳の中でも一番奥の内耳にある、平衡感覚を司る部分です。ここで感知された情報は神経を通って脳幹に伝わり、体のバランスを取ることに使われています。また目の運動や筋肉の動きを制御する働きもしています。
前庭疾患にかかると平衡感覚を失ってしまいますので、世界がグルグルと回るような感覚に陥り、めまいやひどいふらつきが起こるのです。次のような症状が見られます。
- 首が片側に傾く。(斜頸)
- 眼球が小刻みに揺れる。(眼振)
- 歩こうとするとバランスを崩す。
- 一方向にグルグル回る。
- 嘔吐。
迷わず動物病院へ!
頭を傾けるという症状が見られたら、迷わず動物病院に連れていって診てもらうことが大切。軽度の場合は点滴や投薬などで、短期間で回復することもありますが、重い症状の場合はそうはいきません。
中耳炎とか内耳炎といった耳の中の病気なら、まずその治療をしてもらわなければなりません。
また不幸にも脳腫瘍などの脳の病気が疑われるということであれば、飼い主も難しい判断を迫られます。CTスキャンやMRIといった検査は、全身麻酔が必要になります。特に高齢猫の場合は検査自体にリスクがあります。そして脳の病気の治療は一般的に非常に困難です。
信頼できる獣医さんと納得できるまで話し合って、最終的にはどこまで治療してあげるのかという飼い主の判断になります。とても辛い話ですが・・・
頭を傾けながら餌を食べる場合
前庭疾患とは別の話になりますが・・・
食事のときに頭を傾けながら食べる場合は、口の中に痛みを感じている可能性があります。
患部を避けるようにして食べるため、不自然に頭を傾けたり、やたらと食べこぼしたりします。口内炎や歯周病が疑われます。
食事は猫にとっても楽しみな時間のはず。おいしく食べられるように、早く治療をしてあげたいものですよね。