職場に猫好きの女性がいます。その方は猫を自由に外に出す飼い方をなさっているのですが、その猫が先日子猫を3匹出産しました。写真をみせてもらったのですが、本当に可愛かったです。(笑)
うちでは猫は完全室内飼いで、全員、避妊・去勢手術をしてきました。私としては、猫を外に出すのは反対なのですが、それは人それぞれの考え方ということになります。「あぁ、こういう飼い方もあるんだ」と改めて思った次第です。
猫の出産の際、気をつけることを調べてみました。
猫が自宅で出産するときに気をつけること
出産に際して、基本的には猫に任せておいて大丈夫ですし、むしろ任せておくべきです。私たち飼い主は何か異常があった場合に、初めて手助けするというスタンスですね。
そのためにもまずは、妊娠期間中の猫の体の変化や特徴を知っておきましょう。
妊娠期間中の変化・特徴
猫の妊娠期間は63日から65日と言われています。人間は十月十日(とつきとおか)」と言われるように約10カ月間ですから、1/5ほどの期間ということになります。詳しく見ていきましょう。
【妊娠初期~3週間】
- 乳首が膨らみピンク色に変わってきます。
- 乳首から分泌物が出ることがあります。
- 食欲が減退し、床でゴロゴロしていることが多くなります。
【3週間~1ヶ月】
- オッパイが膨らんで、 お腹もふっくらとしてきます。
- お腹を気にするような歩き方に変化します。
【1ヶ月~1ヶ月半】
- お腹のふくらみがはっきりとします。
- 運動量は減ります。
- もっとも赤ちゃんが成長をする時期で 食欲が増加します。
【1ヶ月半~2ヶ月】
- 病院で胎動を確認することができるようになります。
- レントゲン検査で、お腹の中に何頭いるのかを検査できるようになります。
【2ヶ月~】
- いつ産まれてもおかしくない状態でお乳が出るようになります。
- 落ち着きがなくり、警戒心が強くなり、攻撃的になります。
- 股間のあたりをよく舐めるようになります。
- 出産が間近になると食事をとらなくなり、出産の準備に入ります。
妊娠中に気をつけてあげること
妊娠中に特に気をつけてあげることは、外出禁止、フード、動物病院受診の3点です。
外出禁止
まずは外出をさせないことです。妊娠中はお腹も大きくなり、妊娠前と同じようには過ごせなくなります。
妊娠中に限ったことではありませんが、外に出すとケンカ、感染症、事故など危険がいっぱいです。また、家に帰らず外で出産してしまうケースも考えられます。
専用フード
妊娠・出産の時期は、「妊娠・授乳期用」と書かれたキャットフードをあげてください。母子ともに必要な栄養がバランスよく摂取できます。 お腹の中の子猫をしっかりと成長させて、出産にむかう母猫のエネルギーを作ってあげましょう。
動物病院受診
妊娠中に一度は病院に連れていって、レントゲンを撮ってもらいましょう。出産前に胎児の数を飼い主が把握しておくことは大切です。
出産中の様子がおかしい場合、例えば、事前に把握していた頭数よりも少ない場合や、母猫が力を入れても出産がスムーズにいかない場合があるかもしれません 。そのような時はすぐに動物病院に連絡して、獣医師の指示を受けられるように準備しておきましょう。
出産が近づいて来たら、信頼できる獣医師にいつでも連絡が取れたり、受診できるようあらかじめ備えておくと安心です。
出産は「自然にまかせる」のが基本
猫は「多胎動物」と言って、一度に複数の胎子を産む動物です。第一子の出産が、第二子出産のための子宮収縮を促すようになっているのです。基本的に猫の出産に人間が介入する必要はありません。「自然に任せる」が基本方針です。
飼い主ができることとしては
- 出産時に使うための産箱の準備
- 出産中に異常があった場合の手助け、病院への連絡・移動
といったことになります。
産箱は、暗くて落ち着ける場所に大きめのダンボールなどを置いて、中に毛布などを敷いておけばいいでしょう。普段から慣れさせて「お気に入りの場所」にしておいてあげると、出産の際に使ってくれる確率が高まります。
出産中の異常とは、例えば
といったケースが考えられます。それぞれの詳細は別記事で書かせて頂きます。リンクをクリックしてご覧ください。
このページのまとめ
ここまで書いてきましたように、猫の出産は自然に任せるのが基本です。飼い主として、一番大切なことは生まれてくる命に対して責任を持つということです。
猫は1回の出産で3~5匹子猫を産みます。8匹、9匹という可能性もあります。すべての子猫を最後まで責任を持って飼う、あるいは責任を持って里親を見つけることが何よりも大切なことです。