「歯周病予防に●●!」
テレビのCMで、よく耳にするフレーズです。実は歯周病って、放置すると歯が抜け落ちてしまうくらい怖い病気なんです。
歯周病の怖さは、人間にとっても猫にとっても同じことです。注意するポイントをまとめましたので参考にしてください。
歯周病が疑われる注意すべき猫の症状
歯周病は放っておくとどんどん進行してしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。食べたくても食べれない状態になってしまいますので、どんどん衰弱してしまいます。また歯からの細菌が血液によって運ばれ、腎臓や心臓に流れ、他の臓器にも悪影響を及ぼしてしまいます。
猫に次のような症状が見えたら要注意です。
- 餌を食べたがるのだが、元気なときの食欲、スピードで食べなくなる
- 食べるとき、口を横に振るようにクチャクチャいわせて、口の中で引っかかるような仕草をする
- 口の中の痛い部分に当たらないように、食べ物を移動させて食べている
- 食べているときにビクッとしたり、声を上げる
- 食べている最中に手で口を触って引っ掻くようなそぶりを見せる
- 歯をカチカチ鳴らす
- 歯茎が赤く腫れている
- 歯石がついている
- 口臭が気になる
- 涎(よだれ)を流す
放置するほど大事になってしまいます。早期治療に越したことはありません。上記のような症状が見られたらすぐ動物病院に連れていって診てもらってください。
歯周病とは、進行する2つの症状の総称
歯周病とは、歯肉炎と歯周炎という2つの症状の総称です。比較的、軽い段階は歯肉炎、症状が悪化すると歯周炎と呼ばれます。詳しく見ていきましょう。
歯肉炎
歯の表面や歯と歯肉の間(歯肉ポケット)に、食べかすや唾液中の成分がたまり、細菌が繁殖し始めます。歯が徐々に黄ばみ始め、歯肉は赤っぽく腫れてきます。少し黄色がかった歯石が見られることもあります。症状はまだ軽く、この段階を歯肉炎と言います。
歯周炎
歯肉炎が進行すると、歯肉ポケットが深くなり、歯周ポケットと呼ばれる状態になります。歯周ポケットの中で細菌はさらに繁殖し、ぬるぬるとした感じが出てきます。
歯垢や歯石もより多くなって、口臭も感じられるようになります。痛みが出てくる場合もあります。ここまでくると、歯周炎と呼ばれる状態になります。
歯周病
一般的に歯周病とは、この歯肉炎と歯周炎のことを指します。つまり両者を総称したものが、歯周病ということなのです。
なお、歯周ポケットに膿(うみ)がたまり外に漏れ出てくることがありますが、これは歯槽膿漏と呼ばれています。
食べにくそうにしている。そんな症状が猫に見られたら、早め早めに動物病院に連れていってあげてください。