猫が急に左足を浮かせて(地面につけないで)歩くようになり、しばらくすると腫れあがってしまいました。右足の倍以上腫れています。
左足がグローブのように腫れあがってしまった猫。心配ですよね。猫は口で痛みを訴えることができません。ただ、患部を舐めながらジッと痛みに耐えるだけです。
考えられる原因を調べました。
足が腫れる原因は様々
猫の足が腫れあがってしまう原因は本当にさまざまです。可能な限り調べてまとめましたので、動物病院で獣医師の診察を受ける際の予備知識として活用して頂ければと思います。
関節炎
「変形性関節症」は骨と骨をつないでいる関節に炎症が発生した状態を言います。特に多く見られるのは、体重を支える前足のひじ関節や後ろ足の膝関節です。歩き方がおかしくなり、関節の周囲に腫れが見られるようになります。
捻挫、脱臼、骨折
高いところから落下したり、ドアに挟まれたり、誤って人にふまれてしまったり、思わぬ事態でケガをしてしまった場合です。
捻挫は関節をつないでいるじん帯が可動域以上に曲がってしまい、炎症が起こる状態です。脱臼は骨が関節から外れてしまった状態です。骨折も含めて、患部が大きく腫れあがる原因になり得ます。
他の猫とのケンカ
外飼いの猫の場合、他の猫とケンカして深い傷を負ってしまう危険も高くなります。感染症も心配です。室内飼いでも、同居猫と仲が悪ければ激しいケンカをしてしまう可能性もあります。
猫のケンカ傷は結構怖いものです。大きく腫れあがり、傷口が化膿してしまうこともあります。
蜂に刺された
これは盲点だったのですが、猫が蜂に刺されたり、外でヘビにかまれたりした場合、患部が大きく腫れあがる可能性があります。ただし、この場合は嘔吐や痙攣、アナフィラキシーショックなど、もっと深刻な症状に陥ることもあり、たいへん心配な状況です。
むくみ
年をとって代謝が悪くなると、ものすごくむくんでしまうことがあります。高齢猫で前足の先から腫れて来る場合に多い原因は血液の循環不全です。腎不全でもむくみが足に出ることもあります。
肉球の皮膚炎
形質細胞性皮膚炎と言われます。肉球がむくみ潰瘍(かいよう)を起こす病気です。病気が進行すると出血、膿、足を引きずる、リンパ節が腫れてくるなど症状がでます。
はっきりとした原因は不明ですが、本来皮膚を守る働きの免疫の異常が考えられています。
リンパ肉腫
考えられる最も深刻な原因はリンパ肉腫です。悪性リンパ腫とは、全身のいたるところに存在しているリンパ組織がガン化した状態を言います。リンパ節が腫れあがるという症状が見られます。
深刻な原因が隠れている可能性も
私の職場に53才という若さで、乳がんで亡くなった女性がいました。その方が生前よく、腕をパンパンに腫らせて苦しそうにしていることがありました。本当に普段の3倍くらいに腫れてしまうのです。
猫の場合も、もしかしたら深刻な病気のサインかもしれません。一刻も早く動物病院に連れていってあげてください。