体力が落ちている猫の免疫力をアップさせるサプリメントとして、アガリスクを処方する動物病院が多くあります。
- 食欲が増した。
- 便秘が改善して、健康な便が出た。
- 元気が戻った。
- 毛艶が良くなった。
実際にそんな嬉しい効果を実感する飼い主も。アガリスクについて調べてみました。
アガリスクとは
アガリスクは、ブラジル原産のキノコです。インカの昔から「神のキノコ」として敬われていました。(和名はヒメマツタケ)
もともとアガリスクが注目されたのは、原産地であるブラジルのピエダーテ地方の人々の間でガンを患っている人や、成人病にかかっている人が極端に少なかったからだそうです。不思議に思ったアメリカの研究者が、このアガリスクの存在に気づき、成分を分析した結果、さまざまな有効成分が含まれていたという訳です。
効果の源はβ‐グルカン(ベータグルカン)
アガリスクにはさまざまな有効成分が含まれている訳ですが、最も重要な成分はβ‐グルカンです。β‐グルカンは免疫を正常にする働きや、免疫活性効果が群を抜いています。
アガリスクには次のような効果・効能が期待されています。
- ガンの予防
- 抗ガン作用
- アレルギーの改善
- 血糖値抑制
- 動脈効果の予防
- 肝機能向上
多くのガン患者の方の期待を集めている
これは人間の話になりますが、厚生労働省の調査によると、がん患者の方の44%が抗ガン治療を続けながら、自らサプリメントを摂取していることがわかりました。そのうちの実に60%の方がアガリスクを利用していました。
ガンの進行抑制、治療、症状緩和にアガリスクが大きな期待を集めていることを示す数字ですね。
アガリスクは危険?
2006年に厚生労働省が、キリンビールの子会社のアガリスク製品について、発がんを促進する作用(発がんプロモーション作用)が認められると発表しました。
実はこの会社は、中国製のアガリスクを輸入してそのまま使っていたことが判明。「アガリスクには発ガン性がある」といった風評が広がった経緯があります。世間的にも名の知れたキリンビールの子会社ということでインパクトが大きかったんですね。
その後、2008年には追加試験の結果で、異常なしと発表され、2009年には厚生労働省からアガリクスの事実上の安全宣言が出されました。
このページのまとめ
多くのガン患者の方の期待を集めているアガリスクですが、動物病院で処方されることも多くあります。
悪性リンパ腫や口内炎といった重い病気を患っている猫ばかりでなく、例えば便秘がちな猫や、毛艶が悪く元気がない猫などに、免疫力アップのサプリメントとして勧められることもあります。
良い効果が見られる猫も多いようです。
ペット用のアガリスクのサプリメントも販売されていますが、必ず獣医師に相談の上、適切な量を与えるようにしましょう。どんなに優れたものでも、やみくもに与えるのは良くないですね。