私は犬は飼ったことはありませんが、「犬の散歩」は、ごくごく普通のことですし、犬にとって「必要」なことだと認識しています。しかし「猫の散歩」というのは、まったく考えたことはありませんし、必要だとも思っていません。どちらかというと猫は一緒に散歩するのではなく、勝手に「お出かけ」する動物という印象です。
欧米では飼い猫にリード(紐)をつけて散歩をさせるのは決して珍しいことではないそうです。猫と一緒に散歩するための、安全な方法をご紹介します。
リードとハーネスは必需品
犬の散歩は「首輪」のイメージが強いですが、猫の場合は首輪だけだと危険です。まず、猫は頭部が小さいので、首輪だけだとスポッと抜けてしまう危険があります。また、慣れない首輪を付けて急に外に出すと、不意の動きで首が絞まってしまう可能性もあります。
猫と安全に散歩するためには、まず猫の胴体に着せるタイプのリードを用意する必要があります。ハーネスという前足を通すタイプの胴輪にリードをつなぐタイプのものです。ペットショップに行けば、可愛らしいものがたくさん置いてあります。(笑)
環境変化が苦手な猫は、基本的にインドア派です。慣れている場所を離れることに不安やストレスを感じる動物です。
ですからハーネスを着せてリードにつないだからといって、いきなり外に出すのは猫にとって「酷」というものです。それに初めてハーネスをつけると、身体が硬直したようになり、まったく動けなくなってしまう猫もいるのです。
まずは、家で毎日5分、10分と練習させてあげることが大切です。外に出すのはそれからですね。
常に危険な事態を想定して猫の安全を確保する
例えば、公園で散歩させようと思って猫をキャリーケースに入れて公園まで運ぶとします。慣れない外でキャリーケースを開けたとたん、猫がパニックを起こして逃げ去ってしまう可能性だってあります。リードとハーネスは着せたままキャリーケースに入れるべきです。当然のことですが、車やバイクの通行料の多い場所は避けるべきですね。
完全室内飼いの猫が外で逃げ去ってしまうということは、イコール亡くなってしまうということです。気軽に散歩する、という意識ではいけないと思います。
猫の命に責任を持つ、という意識で慎重の上にも慎重に行動してあげるべきです。一歩家の外に出たときから、リードとハーネスは猫の「命綱」なのです。
「少しでも外の世界に触れさせてあげたい」という気持ちが仇になってしまっては、本末転倒です。どうか猫の命をしっかり守りながら、外の世界に触れさせてあげてください。