右足を少し悪くしている高齢の猫ちゃんがいます。飼い主の女性は「食べるときに屈むのが辛そうだから」と、猫のごはん皿を小さな食器台の上に置いてあげます。
このようなちょっとした優しさ、猫を大切に思う気持ちはすごく共感できます。
食事がスムーズになるのは事実
猫が高齢になって足腰が弱くなると、床にじかに置いたごはん皿では、前傾姿勢がつらくなり食べにくくなってきます。あまり屈まなくても食べられる高さの食器台にお皿を置いてあげると、スムーズに食べることができます。
また食道の向きを考えても、このことは理に適っています。私たち人間は二本足で立って生活していますよね。ですから食道は垂直方向。
その点猫は四本足で生活していますから、食道は水平方向になっています。食事中なるべく食道を垂直に維持してあげることによって、食べたものがスムーズに食道を通過して胃に届くようになります。
若くて元気いっぱいの猫でしたら、このような気配りは必要ないかもしれません。しかし年を取って、少しずつしか食べられなかったりする猫に対しては、大切なのではないでしょうか?
手作りで工夫してあげる
猫が屈まなくてもごはんを食べられるような食器台を手作りするには、ちょっとした工夫で十分です。例えば
- 階段の途中に食器を置いて後ろ足よりも前足が高くなるような姿勢で食べさせる。
- コミック誌を2~3冊重ねて台を作る。
- 100均に行って使えそうなものを買ってくる。
要は台になるものなら何でも良いのです。ちなみに私はティッシュの箱(厚さが薄いタイプ)を逆さ向きに2つ重ねて、その上にお皿を乗せてあげたりしています。たまった古新聞を重ねて使うこともあります。
高価な猫用食器台も!
ネットで調べてみると高価な猫用食器台も売ってたりします。例えば「キート 匚 」という商品。「 匚」という字は難しいですが、「ほう」と読んで箱を表すのだそうです。
おしゃれなデザインがまず目を引きます。手前に傾斜が付いているので、食事のときに猫に負担がかからいないという親切設計。裏側には滑り止めも付いていて、まさに至れり尽くせりの商品です。食器台とお皿のセットで3,000円とちょっとのお値段です。
また「まんま台」という商品は、国内産の素材を使い木工職人が丁寧に仕上げた食器台ということなのですが、お値段を見てビックリ仰天!
6,000円から9,000円、中には13,000円という商品まであります。ここまでくるとさすがに、私などは違和感を覚えてしまいます。
13,000円の超高価な食器台でも、私のように古新聞やティッシュペーパーの箱を使った食器台もどきでも、猫を思う気持ちはきっと同じ・・・ですよね!(笑)