ペット保険に加入する際の注意事項の1つに「待機期間」があります。この待機期間を勘違いしていたり、存在を忘れていたりすると、いざという時に治療費の補償を受けられなくなってしまうことにもなりかねませんので、注意が必要です。
それでは待機期間について詳しく見ていきましょう。
待機期間とは?
ペット保険では契約が成立してから一定期間、保険金が支払われない期間が設けられている場合があります。この期間のことを「待機期間」と言います。
待機期間中に治療を開始した病気は、保険の対象となりませんので注意が必要です。
待機期間の設定に関しては保険会社によって異なっています。待機期間を全く設けていないところもあれば、どんな疾患でも一律で30日と決められているところもありますし、「ケガは15日・病気は30日・がんは90日」などといった具合に細かく待機期間が設定されているところもあります。
事前に確認が必要ですね。
待機期間中に治療した病気やケガの、待機期間後の扱いは?
待機期間中に治療を開始した病気やケガは、保険の対象となりません。それならば、次のようなケースはどうなるのでしょうか?
【ケース1】
待機期間中に猫が膝蓋骨脱臼(膝のお皿の骨がずれる症状)と診断された。現在のところ、手術ではなく、筋肉をつけるなどの対応で治療していくことになった。
待機期間終了後に、もし手術をすることになった場合、保険金は支払われないのか?また今回分かった事を保険会社に申告した方がいいのかどうか?
【ケース2】
待機期間中に、猫の前立腺に膿がたまったので動物病院で治療を受けた。抗生剤治療ですぐに完治した。
今回の治療費は待機期間中なので、保険の対象にならないのは理解できるが、待機期間終了後に同じ病気が再発した場合はどうなるのか?
【解答】
待機期間中に発症した病気やケガについては申告義務があります。しかし、その病気やケガごとに、一定の経過観察期間があり、経過観察期間中を治療を受けずに無事に過ごすことができれば、その後は保険を使うことができます。
すなわち、待機期間終了後、原則6ヶ月間治療がなければ、保険会社に申告した待機期間中の病気やケガはなかったことになります。
ですから上記の例でも、6ヶ月間治療がなければ、保険適応になるわけです。
保険適応の可否を判断する際、必ず動物病院の担当の獣医師に確認が入りますので、待機期間中の病気やケガは正直に申告する必要があります。
ただし、これは病名にもよりますので、個別のケースごとに飼い主自身で保険会社のカスタマーサポートに問い合わせをするべきですね。特に、がんなどの場合は難しい状況も考えられます。
【参考記事】当事者になったつもりで、読んでみてください。
>>「ペットの治療費ってこんなに高額なの?10万、20万は当たり前。」
>>「猫の医療費に備える!ペット保険加入のメリット・デメリット」