保護した子猫が猫風邪を引いている。家では多頭飼いで、一緒にすると先住猫たちにうつるんじゃないかと心配・・・
確かに慎重な行動が求められる状況ですよね。
しかしあなたの優しさと行動のおかげで、子猫の命は救われたのです。新入りの子猫と先住猫たちが仲良くいっしょに暮らせるチャンスは必ずあります。
ワクチン接種が大前提
大前提として新入り猫、先住猫、共にワクチン接種を受ける必要があります。
猫風邪の症状を特に悪化させるウイルスは3種類あります。ヘルペスウイルスとカリシウイルス、そしてクラミジアの3種類です。
3種混合ワクチンでヘルペスウイルスとカリシウイルス、5種混合ワクチンでそれらに加えてクラミジアに対応できます。
ワクチン接種を受けると、これらの感染症を予防することができます。もちろん100%予防するのは不可能ですが、万一感染したとしても軽度の症状で済みます。
余談ですが、ウイルスが別物なので、猫風邪は人間には移りません。
同時に健康診断も
生後2ヶ月でワクチン接種が可能になります。
新入り猫には、ワクチン接種と同時に健康診断を受けさせるのがベストです。健康診断では次のようなことを調べてもらいます。
- 血液検査で「猫免疫性ウイルス感染症」と「猫白血病ウイルス感染症」の有無を調べる。
- 便検査で腸内寄生虫の有無を調べる。
- ノミ・ダニの駆除
費用の目安
動物病院は自由診療ですから、病院によって、あるいは診療内容によって、かかる費用は大きな違いがあります。
ワクチン接種の費用の目安としては、3種混合ワクチンで5,000~8,000円、5種混合で7,000~12,000程度です。
健康診断の費用の目安としては、血液検査で3,000~10,000円、便検査で1,000~2,000、ノミ・ダニ駆除で1,000~2,000円、これらに初診料や診察料が加わります。
猫を飼う上で、一番お金がかかるのは動物病院での医療費です。
免疫力が上がるまでは別々に
新入り猫と先住猫を、いきなり一緒にするのはいろいろな意味で無理があります。最初はできれば別々の部屋で、あるいは新入り猫をケージに入れて様子を見てあげるべきです。
ワクチンを接種してから抗体ができるまで(免疫力が上がるまで)2週間ほどかかります。この期間を新入り猫と先住猫たちにとって、ちょうど良い「お互いに慣れる期間」と捉えることもできます。
少しずつお互いにお互いを認識させていけば、そこは猫同士、必ずうまくやってくれます。去勢手術をしてあげれば、雄同士でも取っ組み合いのケンカなどはしません。
私の家ではこれまで、十何匹と猫を飼ってきましたが、上記のような感じで猫たちはそれぞれの性格を上手く尊重しあいながら、楽しく暮らしています。
参考>>病気に備えて猫保険