猫と犬を一緒に飼っている方も、たくさんいらっしゃると思います。猫と犬が同じ屋根の下で仲良く暮らしている様子は微笑ましいですよね。
しかし、食事は猫にはキャットフード、犬にはドッグフードとしっかり区別してあげる必要があります。猫にドッグフードを与え続けてしまうと、最悪、失明する可能性まであるって知ってました？
猫は完全肉食動物
どんなにかわいい見た目でも、猫は完全肉食動物です。それに対して、犬は雑食寄り。人間に近いんですね。犬は穀物などの植物性の栄養を吸収分解することができますが、猫はほとんど利用することができません。摂取しても無駄になってしまう訳です。
猫に必要なのは、動物性たんぱく質です。良質な動物性たんぱく質を摂ることによって、しなやかな筋肉、ツヤツヤした毛並みなど、イキイキと健康でいられるのです。
植物性の原材料が使われているドッグフードを、猫がお腹いっぱい食べたとしても必要な栄養素は満たされません。ドッグフードだけを与え続けてしまうと、必要な栄養素が満たされないだけではなく、欠乏してしまい、命に関わることにもなりかねません。
問題はタウリン
一番、知っておいていただきたいのが、タウリンという猫の必須アミノ酸のことです。
犬は体内でタウリンを合成できる動物です。そのため、ドッグフードにはタウリンが配合されていないのです。それに対して猫はタウリンを合成することができません。食事から摂取するしかないのです。そのため、ドッグフードばかりを継続的に与えていると、タウリン欠乏症になり、最悪の場合、失明や拡張性心筋症になる危険があるのです。
以上のような知識を持ったうえで、できる範囲で良質なキャットフードを与えてあげたいものですね。
【豆知識】アミノ酸とは？
アミノ酸とは、一言でいえばたんぱく質を作っている最小の成分です。アミノ酸はすべての生命の素です。植物も動物もアミノ酸が作り出すたんぱく質からできているのです。細胞の一つ一つ、更に遺伝子情報であるＤＮＡもアミノ酸から作られています。
現在確認されているだけで、約500種類の天然アミノ酸があります。その中で私たち人間の体を作っているアミノ酸は約20種類。その20種類のアミノ酸のうち、私たちが体の中で合成できるのが10種類。残りの10種類は合成できません。従って、食事などで補給しなければならない訳です。 この体内で合成できないアミノ酸のことを必須アミノ酸と言います。
