猫が本来食べるものではない「モノ」を飲み込んでしまう事故。それが異物誤飲です。
猫のおもちゃ、人間用の錠剤、梅干しの種、乾電池、たばこ、つまようじetc・・・異物誤飲の危険性は部屋に溢れています。私たち飼い主が、普段から気を付けてあげなくてはいけませんが、万一、猫が異物を飲み込んでしまったら・・・
また、チョコレートやタマネギなど、猫が誤って食べると中毒症状を引き起こすものもあります。
一刻も速く動物病院に連れて行くべきなのは当然ですが、その前の段階で、家でできる猫に吐かせるための応急処置の方法をご紹介します。
異物誤飲の応急処置
異物がのどに詰まって「ヒーヒー」と窒息している状態のときは、口を大きく開けて舌を引っぱり、詰まっている異物の除去を試みます。
同時に、両方の後ろ足を両手で持ち、猫を逆さにして10秒程度、左右に振ったり、縦に上げ下げするということも試します。
可能であれば2人がかりで行ったほうが良いでしょう。
胃の中の異物を吐かせる
完全に飲み込んでしまった場合はオキシドールや塩を使って、胃の中の異物を吐かせます。
塩を多く使いすぎると、急性食塩中毒を引き起こす危険がありますので、オキシドールがあるなら、そちらを優先した方がいいです。オキシドールを飲ませると、胃の中で泡を起こし嘔吐をもよおします。
飲ませる量は、体重1kgにつき1ccを目安にそのまま与えます。1ccとは、縦・横・高さがそれぞれ1cmの立方体の体積のです。
4kgの猫なら、一辺が1cmのサイコロ4個分の量ということですね。普通に与えても飲まないので、スポイトなどを使って強制的に飲ませます。
塩を使う場合は体重4~5kgの猫なら、ティースプーン1杯の量を水に溶かしたりせずに、そのまま与えます。
どちらも10〜15分経過しても吐かなければもう一度試します。しかし、与えすぎると体に害を及ぼすので、それ以上は与えないようにします。
なお次のものは、無理に吐かせると食道の粘膜を傷つけたり、吸い込んで肺炎を起こす可能性があるので、無理に吐かせてはいけません。
- 針やピンなど鋭利なもの、プラスチックなどの角の尖ったもの
- 塩素や洗剤など強酸性・強アルカリ性のもの
- 灯油やガソリン、シンナーなど石油系の物質
いずれにしても猫が異物を飲み込んでしまったときは、一刻も速く動物病院に連れていくことが大前提です。このページで紹介した方法は、あくまでもその前の応急処置として頭の片隅に入れておいてください。