「人には人の乳酸菌!」と蒼井憂さんがCMをなさっているビオフェルミン。誰もが知っている整腸剤ですよね。
人に対しては良い効果があると万人に認められているからこそ、ここまで一般的になっているのでしょう。このビオフェルミンを下痢や便秘で苦しんでいる猫に与えても大丈夫なのでしょうか?
与えてもOKな例がとても多い
調べてみたところ、実際に猫に与えて「効果あり」と感じている飼い主がとても多いことがわかりました。
例えば、お腹がゆるくてウンチをするたびに足を汚してしまう子猫。ビオフェルミンを与えたところ、形のあるウンチが出るようになり軟便や下痢が改善したという飼い主がいます。あるいは逆に、便秘に苦しむ老猫に与えると効果てきめんだったという方もいます。
そして、ここが大切なところなのですが、担当の獣医師がビオフェルミンを処方しているケースがとても多いのです。飼い主の「素人考え」ではなく、獣医師がOKを出しているビオフェルミン。猫にも良い効果がある場合が多いのだと思います。
ビオフェルミンの効果・効能とは?
腸内には、数多くの細菌が生息しています。大きく分けると次の3つになります。
- 体に良い働きをする善玉菌
- 体に悪い働きをする悪玉菌
- どちらにも属さない日和見菌(ひよりみきん)
そしてこれらのバランスを腸内環境と言います。善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割のバランスが、腸内環境の理想的な状態とされています。
ビオフェルミンを服用することによって、善玉菌の代表である乳酸菌を効率良く摂取することができます。この乳酸菌の働きによって
- 腸内で悪玉菌が増えるのを防ぐ。
- お腹の不調を予防する。
- 下痢や便秘などの改善(整腸作用)。
- 有害物質を体外に排出するのを助ける。
- 免疫細胞の活性化(免疫力アップ♪)
といった効果・効能が期待できます。
与える量は?
いくら優れた効果・効能が見込める薬だからと言って、やみくもに与えては絶対にいけません。
新ビオフェルミンS錠の、15才以上の人間の服用量は1日に9錠となっています。例えば人間の体重を60キロ、猫の体重を3キロと考えると、猫は人間の1/20の体重ですから
9÷20=0.45
1日1回、半分にして砕いた量が目安になります。粉々に砕いて餌に混ぜてもいいですし、水に溶かしてスポイトで与えてもかまいません。
このページのまとめ
人間用の薬、サプリメントは基本的に猫に与えてはいけません。ビオフェルミンは数少ない例外ということですね。
それでも猫に与える場合は、かかりつけの獣医師に相談なさってください。例えば下痢が続いたときに、ビオフェルミンを与えるだけで動物病院に行かない、というのは本末転倒です。
便の異常はなにか重大な病気のサインの可能性もあります。動物病院で診察を受けることが、病気の早期発見・早期治療のためにとても大切です。